『書物と貨幣の五千年史 (集英社新書)』
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情報化社会の到来にともなって、ひとびとの行動や情報は電子機器上で完結し「見えない」ものになっている。その最たる例が電子書籍(書物)と電子決済(貨幣)だ。「読む」「支払う」といった手間をデバイス上で不可視化することで、人間の行動をブラックボックス化しているのである。ブラックボックスが溢れる時代を、我々はどう生きるべきか。Pay Payやマンガアプリ の登場から古代メソポタミア文明までを遡りながら、現代思想や文学作品に書かれた様々な「ブラックボックス」を読み解き、不可視化されたものに向うすべを説く。
【岩井克人氏・松岡正剛氏 推薦!】
◆岩井克人 氏(経済学者)◆若い永田さんが「ブラックボックス」という概念を用いて、現代世界を読み解こうという試みです。どのようにしたらこのブラックボックスから「生きた時間」を取り戻せるのか? それは読者ひとりひとりがみずから考えていかなければなりません。
◆松岡正剛 氏(編集工学者)◆「見えないもの」たちこそ、大事な顛末を動かしてきた。